定年を迎える男性にとって、これからの「仕事」と「生き方」は大きなテーマです。
再就職して働きたいと思っても、年齢による採用の壁や収入の低さなど、厳しい現実に直面するケースが少なくありません。
実際に私も介護業界で20年以上働く中で、定年後の男性をたくさん見てきました。
奥さんの介護で訪問したご家庭では、70代を過ぎても働き続けている旦那さんがとても元気だった一方、定年後に何もせず家にこもりがちな方は、体力も気力も急速に落ち込んでいきました。
つまり、定年後の仕事や生き方は、その後の人生を大きく左右するのです。
では、定年後の男性はどんな仕事や働き方を選べばいいのでしょうか?
悩ましいのは、単に働ければいいというものではないという点です。
定年後は少しずつ体力も衰えていくので、低賃金の長時間労どは現実的ではありません。
労働時間は短くても高収入が得られる働き方を選ぶ必要があります。
では「再就職の厳しさ」を乗り越えながら高収入を得るためには、どのような準備をすべきなのでしょうか?
この記事では、定年後の再就職がいかに厳しいかという現実から、仕事観の転換や準備の大切さ、そして高収入を得るためのヒントまでをお伝えします。
ぜひ最後まで読んでいただき、あなたの「定年後の生き方」を考えるきっかけにしてください。
定年後の再就職が厳しい5つの理由
なぜ定年後の男性が再就職するのは厳しいのでしょうか。
その背景には、企業の採用事情から収入の問題、そして準備不足まで、いくつもの壁がありますが、ここでは特に重要な5つの理由を挙げます。
1. 高齢者雇用に対する企業側の懸念
1つ目は、高齢者を雇うのはリスクがあると企業が考えてしまうという理由です。
高齢になってくると、どうしても体力や健康面に不安が出てきてしまいますし、ITをはじめ新しいシステムや職場環境への適応も難しくなります。
そうなると、どうしても企業としては長期雇用を見込めず、採用をためらわせてしまいます。
仮に採用されたとしても「中心的な即戦力」ではなく「予備的な補助戦力」と見られることが多いのが現実です。
2. 現役時代のスキルやキャリアが活かしにくい
いくら現役時代に管理職や専門職として大きな役割を担っていた人でも、そこで身につけたスキルがそのまま定年後の仕事に直結するとは限りません。
どうしても再就職先では「清掃・警備・軽作業」などの求人が多いので、これまでの経験を活かせず、やりがいを失ってしまう男性も少なくないのです。
再就職先で単純作業が多くなると「自分のキャリアは何だったのか」と、むなしい気持ちになりがち。このような傾向は、それまでバリバリ仕事をしていた人ほど強くなります。
3. 賃金水準の大幅な低下
定年後の男性の中には、それまでの勤務先の再雇用制度を利用する人も多いですが、なかなか現役時代と同じ水準の待遇は望めません。
いくら同じ職場でも、現役時代と同じ仕事を任されるケースはほとんどないので、給料も半分以下になることを覚悟する必要があります。
さらに、他の会社に転職したとしてもパートや非正規雇用が中心です。こちらも安定した収入を得るのは難しいのが実情です。
「生活費のために働くつもりが、結局赤字を埋める程度にしかならない」という声も少なくありません。
4. 求人のミスマッチが多い
今の時代、人材不足を補うために高齢者雇用を進める企業も少なくありません。
ただ、実際には単純労働や雑務をこなす人材が求められているにすぎず、期待していた仕事とかけ離れていることもよくあります。
求人票に「シニア歓迎」と書いてあったから働き始めたものの、いざ入ってみると自分がやりたい仕事とのギャップが大きい。これも高齢者雇用枠の男性に多い悩みです。
60歳を過ぎると選べる職種が限られ、求人数自体も少ないため、働きたいのに働けない状況に直面していまいます。
5. 準備不足のまま年齢だけ重ねるリスク
最も深刻なのは「準備不足」です。
現役時代アナログな働き方ばかり続けた結果、今の職場に求められるITスキルが身についていない。
以前は特別な資格や専門性がなくても働ける職場が多かったので、定年間近になっても資格や専門性がない。
昔は存在していなかった新しい働き方(副業、フリーランス、リモートワークなど)に対応していない。
ただでさえ高齢者向けの雇用は少ないのに、これでは準備不足が明らかです。
使える武器がないまま定年を迎えると、選べる仕事はごく限られてしまいます。
結果として、低収入の仕事しか残らず、「こんなはずでは…」と後悔する人も少なくありません。
以上、5つの理由から、定年後の再就職は男性にとって厳しいと言わざるを得ません。
では、定年後の男性が働いて収入を得る手段はないのでしょうか?
貯金と年金に頼るしかないのでしょうか?
いいえ。
あきらめる必要はまったくありません。
再就職が厳しいだけであって、それ以外の方法で稼ぐ道が閉ざされているわけではないからです。
そのような「再就職ではない働き方」に向けて準備をしておけば、定年後も貯金や年金ばかりに頼ることなく、自分で働いて収入を得ることは十分できます。
定年後に求められるのは現役時代と同じ働き方を続けることではなく、仕事に対する考え方を切り替え、柔軟に新しい生き方を受け入れることなのです。
仕事に対する考え方を変える
再就職だけが選択肢ではない
多くの男性は、定年後の働き方というと、再就職や高齢者雇用という発想を持ちがちです。
これは「働く」=「雇われる」という発想しかないのが原因です。
ですが、再就職や高齢者雇用はあくまで選択肢の一つにすぎません。
今までは会社に行って働くというのが当たり前でしたが今や時代は変わりました。
趣味を活かした小さな仕事、副業や在宅ワーク、フリーランスなど、働き方は実に多様化しています。
そんな時代に「再就職が厳しいから終わり」と考えてしまうのは非常にもったいないことです。
定年後は、現役時代のように「会社が与えてくれる役割」に従う必要はありません。
そもそも会社という存在に縛られる必要すらないのです。
会社に頼らず自分自身で働いて稼ぐ。
このような発想を持ち選択肢を広げることが、定年後を豊かに過ごす第一歩となります。
介護現場で見た“働く男性”の姿
私は、介護業界で20年以上働いてきました。
その中で強く印象に残っているのは、定年後も働き続けている男性がとても元気だったいうことです。
あるご家庭に奥さんの介護で訪問した際、70代の旦那さんが個人事業主として働いていました。
長年、医療機器関連の会社に勤めてこられたとのことですが、定年前から少しずつ準備を開始。
バイクが趣味だったので、バイクの整備を請け負ったり海外に輸出したりする事業をされているそうです。
「外に出て働くから生活に張り合いがあるし、健康のためにもいい。何より趣味がそのまま仕事になって、本当に贅沢です」と笑顔で語ってくれました。
一方で、定年で完全に仕事をやめた結果、生活リズムを崩し、気力や体力が急速に衰えていく。
そんなケースも何度となく見てきました。
一般的には「歳を取ると体が弱くなるから定年で仕事を辞める」と考えられがちですが、そうではありません。
逆です。
定年で仕事を辞めるから体が弱くなるんです。
無理をする必要はありません。
自分の体や時間と相談しながら適度に働く。
これは現役世代にはできない働き方ですよね。
自分のペースでいいので、適度に頭と体を使いながら仕事をすることは、あなたの体・健康・生きがいにつながります。
もちろん金銭的な収入も増えますので、良いことばかりてす。
「やりがい」と「収入」をどう両立するか
定年後は「やりがい」と「収入」のバランスが重要です。
収入ばかりを追えば疲弊しますし、やりがいだけでは生活が成り立ちません。
両者を両立させるためには、現役時代と同じ発想に縛られず、新しい働き方を模索する必要があります。
つまり、定年後に必要なのは「過去の延長」ではなく「新しい仕事観」です。
その意識の切り替えができた人だけが、厳しい再就職の現実を乗り越え、充実した第二の人生を歩むことができるのです。
定年後に高収入を得るための準備
「定年後も働きたい」「どうせなら高収入を得たい」――そう考える男性は多いでしょう。
しかし、準備をせずに定年を迎えると、選べる仕事は限られ、低収入に甘んじざるを得ないのが現実です。
だからこそ、 高収入を得るためには“定年前からの準備”が不可欠 なのです。
定年前から始めておくべきスキル習得
高収入を得たいなら、まずはスキルの棚卸しと学び直しが重要です。
例えば――
現役時代の専門知識を生かせる資格取得
パソコン・ITスキル(Word・Excel・Zoomなど基本操作)
語学や営業スキルなど、需要が見込まれる分野
これらを50代のうちから少しずつ積み上げておけば、定年後に「使える武器」として差がつきます。
60歳からでもできる仕事の選び方
もちろん、準備が不十分なまま定年を迎えても手はあります。
大切なのは「今の自分に合った仕事をどう選ぶか」です。
体力に自信がある → 警備・配送・現場作業など
人との会話が得意 → 接客・販売・相談業務など
経験を活かしたい → 顧問・講師・コンサルティング
高収入につながる仕事を狙うなら、自分の強みと市場ニーズを照らし合わせて選ぶことが欠かせません。
「準備不足」が悲惨な老後を招く
介護現場で出会った方々の中には、準備をしてきた人とそうでない人で、定年後の生活に大きな差が出ていました。
準備がなく、再就職に頼るしかない人は、低収入の仕事に就き、生活のやりくりに追われがちです。
一方で、資格やスキルを持っていた人は、自分に合った仕事を選び、収入も安定していました。
つまり、 準備の有無がそのまま「定年後の生活の質」を決める のです。
高収入を得たいのであれば、まず「準備」から始めること。
これが、定年後をただの「退屈地獄」ではなく、 充実した第二の人生 に変えるための第一歩です。
定年後におすすめの仕事と働き方
準備を進めてきた人にとって、定年後は「働き方の自由度」が大きく広がる時期です。
再就職一本にこだわる必要はなく、自分の経験や強みを生かした多様な選択肢があります。
高収入を狙える定年後の仕事例
専門知識を活かす顧問・コンサルティング
現役時代の知識や人脈を使い、企業の相談役や講師として活動する。
資格を活かした仕事
宅建、社労士、ファイナンシャルプランナーなどはシニア層の需要も高い。
スキルを活かした副業・フリーランス
ライティング、翻訳、パソコン指導など、自宅でできる仕事も広がっている。
これらは定年後でも比較的高収入を得やすい分野です。
男性が活かしやすい経験・強みとは
男性の場合、現役時代に培った「管理能力」「交渉力」「専門知識」を活かせる仕事が強みになります。
例えば、元営業職なら販売アドバイザー、元技術職なら技術指導員といった形で経験をそのまま次世代に伝えることが可能です。
私自身、介護の現場で訪問したご家庭でも「定年後も働き続けている旦那さんは本当に元気だ」と何度も感じてきました。
先に述べた通り、働くことは単に収入を得るだけでなく、「生活リズム」と「健康維持」に直結するのです。
パート・アルバイトに依存しない働き方
もちろん、コンビニや警備といった仕事も大切な選択肢です。
しかし「高収入」を目指すのであれば、単なるアルバイトではなく 自分の経験を活かし“仕組み”として稼げる働き方 を意識する必要があります。
在宅ワークや副業、さらには代理店ビジネスなど、年齢に左右されにくい働き方は今後ますます重要になるでしょう。
定年後の仕事は「生活費を稼ぐため」だけでなく、「生きがいを持ち続けるため」にも大切です。
そして、ただ再就職するのではなく、自分の強みを活かした働き方を選ぶことで、収入も心の充実も両立できるのです。
定年後の生き方とお金を安定させる方法
定年後の生活を考えるとき、多くの人が「生きがい」と「収入」を別々に考えてしまいがちです。
しかし実際には、この2つは切り離せるものではなく、 どちらもバランスよく持つことで充実した第二の人生が実現する のです。
「働き方」と「生き方」を切り分けて考える
まず大切なのは、現役時代のように「生活のために仕事をする」という発想から離れることです。
定年後は「どんな生き方をしたいか」を優先し、その上で「必要な働き方」を選ぶのが自然です。
たとえば――
夫婦で旅行を楽しみたい → 旅費をまかなえる程度の収入を得る
地域活動に参加したい → 交通費や交際費をカバーできる収入を確保する
趣味を深めたい → 必要な道具代や講座費用を準備する
このように「生き方」と「働き方」を結びつけると、定年後の時間がぐっと充実します。
生きがいを持ちながら収入を得る
介護の現場で多くの方を見てきましたが、 働きながら生きがいを持つ人ほど表情が明るく、健康状態も良好 です。
先に紹介したように、定年後も週数回の仕事を続けていた男性は「収入があるから心に余裕が持てる」と語っていました。
お金は生活の支えになるだけでなく、精神的な安定や意欲の源泉にもなるのです。
準備した人だけが手に入れる“充実した第二の人生”
一方で、準備をせずに定年を迎えると「収入が不安定」「生きがいが見つからない」という二重の壁に直面しやすくなります。
逆に、計画的にスキルや働き方を準備した人は、定年後も安定した生活と生きがいの両方を手に入れています。
つまり、 定年後をどう過ごすかは「準備の有無」で大きく変わる のです。
だからこそ、今のうちから少しずつ行動を起こすことが、明るい未来につながります。
結論:定年後にオススメの稼ぎ方とは?
ここまで、定年後の再就職がいかに厳しいか、そして生きがいや準備の重要性についてお伝えしてきました。
再就職だけに頼るのは厳しい現実がある
高収入を得るには早めの準備が欠かせない
生きがいとお金の両立こそが、充実した第二の人生をつくる
この3つを押さえておけば、定年後の生活は「退屈地獄」ではなく、「希望ある毎日」に変えることができます。
ただし、実際にどんな働き方を選ぶかはとても大切です。
再就職やアルバイトにこだわらず、 新しい稼ぎ方 を知っておくことで、定年後の人生は大きく変わります。
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